くすり

医薬品副作用被害救済制度とは?対象は?薬剤師が分かりやすく解説

スポンサーリンク

こんにちは、薬剤師のまっちです。

医療体制が整い薬が身近にある現代は、大半の方が薬局からの処方薬やドラッグストアで購入した市販薬を服用したことがあると思います。

解熱鎮痛薬には、熱を下げたり痛みを抑えてくれる作用があり、咳止めには咳を、抗アレルギー薬には鼻水やかゆみを抑える作用があります。

こういったお薬には目的としている作用以外に、目的としていない作用、いわゆる「副作用」があります。

決められた薬の使い方を守って服用していても、時に副作用が強くでてしまい副作用に対する治療や、入院が必要になったり、障害が残ってしまったりすることがあります。

本来身体にとって異物である薬の服用は、そういった可能性はゼロではありません。

そんな時に、私たちを守ってくれる制度が医薬品副作用被害救済制度です。

特に今まで薬の副作用を経験したことのある方には、ぜひこの制度を知っておいていただきたいです。

医薬品副作用被害救済制度とは?

「医薬品副作用被害救済制度」は、医薬品が適正に使用されたが副作用が発生し、それによる疾病、障害などの健康被害を受けた方を迅速に救済することを目的として創設された公的制度です。

上記は「医薬品副作用被害救済制度」とはどういったものなのか、厚生労働省の資料から要約したものです。

昭和55年に創設された制度ですが、年々、副作用救済給付件数は増加しています。

平成27年では1566件の請求があり、実際に支給されたのは1279件、不支給は221件ありました。(PMDAの資料より

医薬品副作用被害救済制度の対象となる人は?

では実際に「医薬品副作用被害救済制度」の対象となるのはどういった人なのか、解説します。

①医薬品を適正に使用したが副作用がでた人

医薬品にはそれぞれ添付文書というお薬の説明書があり、お薬を一日何回、一回何錠服用するのかなどの使い方が決められています。

救済制度の対象となるには、添付文書で決められた通りにお薬を使用していたことが条件となります。

添付文書どおりの使い方をせずに健康被害が出た場合は、「医薬品副作用被害救済制度」の対象とはなりません。

ここでいう医薬品とは、処方薬と市販薬の両方を指しています

②健康被害を受けた方

健康被害に関しては、入院治療が必要になるくらいの重篤な疾病、日常生活が著しく制限される程度以上の障害、死亡が対象になります。

「少し眠気がでた」、「軽い発疹がでたがすぐに治った」など、入院して治療をする必要がない副作用は対象とはなりません。

救済給付金の申請方法は?

給付の申請は、健康被害を受けたご本人またはそのご遺族が直接PMDA(医薬品医療機器総合機構)に対して行います。

申請には医師の診断書や医薬品の投薬・使用証明書、受診証明書などが必要となります。支給の判断は、薬事・食品衛生審議会を経て、厚生労働大臣の判定結果をもとにして、決定します。

救済制度の請求の流れ(PMDAホームページより)

自分や、自分の家族は自らで守る!

薬の副作用は、薬を服用した際に必ず起こるというものではないです。症状の現れ方にも個人差があり、アナフィラキシーなどの重い副作用が生じる場合もあります。

副作用は、悪化する前に早めに治療することが大切です。少しでも早く副作用に気が付くために、自分が服用している薬に関して起こりやすい副作用を事前に調べておきましょう。

自分や家族を守るためにも、医師や薬剤師などに依存しすぎず、主体性をもっていただくことも重要です。

薬局で渡される薬の説明書に記載されていると思います。インターネットが普及している現在は、薬の添付文書も簡単に調べることができます。

注意点として、添付文書には可能性がごくごくわずかでも起こりうる副作用が色々と書かれています。必要以上に不安になる方もいるかと思うので、そういった方は医師や薬剤師に直接相談してください。

また、薬によっては、急に服用をやめると症状が悪化するものもあるので、薬を服用して異変を感じたら、自己判断せずに医師や薬剤師に相談してください。

今回の記事を読んでいただいて、医薬品の副作用で健康被害があった時に自分を守ってくれる制度があることを思い出せるよう頭の片隅に置いて頂けると幸いです。

関連記事:
セルフメディケーション税制ってなに?

スポンサーリンク

-くすり

© 2020 くすりと健康ブログ~薬剤師まっちのセルフメディケーションのすすめ~