こんにちは、薬剤師のまっちです。
皆さんは首や背中に赤いブツブツやニキビのようなできもの、鼻におできが出来たことはありますか?
私はあります。仕事で襟付きシャツや白衣を毎日着るようになり、気がつくと首の後ろに痛みが…。鏡でみると赤く腫れ上がったできものが!あと、鼻におできが出来たことがあります。
これ、すごい痛いんですよね…。
痛みを伴う皮膚症状。皮膚科へ受診するのも良いですが、なかなか時間がない。初めての症状ではないときは市販薬を使用しています。
今回は、自身がよく使用する市販の塗り薬『クロマイN軟膏』についてご紹介します。
クロマイN軟膏の有効成分は?

「クロマイN軟膏」は第一三共ヘルスケアから発売されている、市販の塗り薬です。
「クロマイN軟膏」の特徴としては、3種の抗菌成分が配合されていて、皮膚トラブルの様々な原因菌に効果があります。
3種の抗菌成分としては抗生物質のクロラムフェニコール、フラジオマイシン、抗真菌薬のナイスタチンが配合されています。
クロラムフェニコールとフラジオマイシンは現在でも医療用として使われている有効成分です。
どんな症状に効くの?
「クロマイN軟膏」は化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛包炎)に使われるお薬です。
とびひ、めんちょう、毛包炎は全て原因菌が皮膚に感染して起こる症状ですが、それぞれ特徴があります。
とびひは、湿疹や虫さされなどを掻きこわしてしまい、そこに細菌が感染して、飛び火するように患部からその周囲へ広まっていきます。特に子どもで多い皮膚疾患ですね!
面疔(めんちょう)は「おでき」が鼻部にできた場合の俗称。
「おでき」は皮膚に常在している黄色ブドウ球菌などの細菌が毛穴の内部や皮脂腺から感染することで発生します。
治るまでに時間がかかり、症状が進行すると、膿みの量や腫れが増大し、痛みが強くなっていくのが特徴です。
毛包炎はひとつの毛包(毛穴の奥で毛根を包んでいるところ)にブドウ球菌が感染して起こる皮膚の病気です。
黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌が主で両方が同時に感染する場合もあります。ブドウ球菌は皮膚に常に存在する菌です。ムダ毛処理などで、毛包部にごく軽い傷がついた時、襟付きのシャツを長時間着るなどして、皮膚の湿った状態が長く続いた場合、あるいは、ステロイド薬を塗っている場合などが誘因となります。
クロマイN軟膏の用法・用量は?
1日1回から数回使用でき、適量を患部に塗布してください。
顔に使用する場合は目には入らないように注意してください。入った場合はすぐに水かぬるま湯で洗ってください。
使用して5日ほど経過しても改善のない場合は、医師や薬剤師に相談してください。
日常で気を付けるべき肌のケア
【肌を清潔に保つ】汗をかきやすい方や襟付きシャツで過ごすことの多い方はとくに注意が必要です。 【入浴時に優しく洗う】
入浴時は泡で優しく洗ってください。また、ボディソープも洗浄力が強いものはかえって肌の乾燥を強くするので、乾燥肌の方はお湯できれいに流すだけの日を作るなども大切です。 【乾燥させないよう保湿する】
乾燥している肌はダメージを受けやすいです。細菌感染しやすかったり、衣服が擦れて炎症を起こしてしまうこともあります。 【規則正しい生活】
ストレスをためない、睡眠をよくとる、バランスの良い食事なども肌のケアには重要です。
クロマイN軟膏まとめ
温かい季節になると、肌の露出も増えてきます。首回りや背中などにできものが出来ないよう日常的に肌のケアをしていただき、それでも症状が出た場合は、市販薬でセルフメディケーションしていきましょう。